君が代

小学生の頃、爺さんの算数の先生がいた。実は特攻隊の生き残りだったらしい。算数の話は適当で物忘れも激しく、戦時中の話に断線する事も多々あったが、オイラは爺さんの話が好きだった。(算数は嫌いだったから)
小5のときだったか?の卒業式でその爺さん先生は君が代斉唱を拒否した。もう定年だから最後だけは自分のわがままを通すと言った。爺さんはあの戦争がどうしても許せなくて、君が代は大嫌いだったと言う。公言した通り、直立不動だが歌は歌わなかった。オイラはその先生を立派だと思う。歌わなかったから立派なのではない。自分の信念を持ちながらも、金をもらって働いている以上そこのルールを守るのは当然で、退職をするその日までルールに従って生きてきたのだ。だから君が代拒否関連の話を見るたびに「糞教師」と思う。それほど嫌ならば退職して争えばいい。学校という殻に守られながらわがままを通す、そんな先生に教えられる子供がかわいそうだ。